【となキン】全国展開への一歩を踏み出した「人類kintoneマスター化計画」のいま!株式会社神戸デジタル・ラボさま
左から 神戸デジタル・ラボ 宮嶋 美穂さん、尾崎 有希枝さん、武富 佳菜さん
こんにちは!キントーンチーム新米のまつこです。もう若くはないので古米ですね。「梅雨が明けてビールの美味しい季節だな〜、暑気払いを計画しないと!」とワクワクしているノンアルコーラーです。好きなドラクエシリーズのさくせんは「いのちだいじに」です。
と、自己紹介はこのへんにして本題に。
今回は、昨年の「Cybozu Days 2016」(11月9日、会場:幕張メッセ)で同時開催された「kintone AWARD 2016」ファイナリスト、株式会社神戸デジタル・ラボの武富佳菜さんに、「人類kintoneマスター化計画」のその後をお伺いするべく、三ノ宮のオフィスに突撃してきました!
kintone AWARD 2016を終えて、「人類kintoneマスター化計画」にトップの後押しが!
−AWARDファイナリストの登壇を終えて、社内での反響はありましたか?
大きく変わったのは、代表取締役社長が「kintone」というワードに食いつくようになりました(笑)。投票のお願いや登壇の告知など、社内へのお知らせはしていたのですが、AWARDの結果を社内に報告すると、全社メールで社長から労いの言葉と共に、「もっとkintoneを使って業務効率化を進めてほしい」という声をもらいました。AWARD後に、社内でkintoneに興味のある人を募って「タスクフォース」というkintone活用の知恵を出し合う集まりを作りました。いいネタがあれば持ち帰り、各部で活用してもらうという試みです。その告知メールを送ったときにも、社長から「kintoneの活用をどんどん進めてほしい」と後押しをもらい、「kintoneを活用している」という社内に向けた宣伝になっています。
−「キントーンアプリを作成できる人を増やす」という草の根活動が「人類kintoneマスター化計画」のコンセプトですが、トップからの「天の声」で、これまで意識していなかった人が興味を持つという効果もありますよね。社内の状況はいかがですか。
社内ではkintoneが業務改善する上での当たり前の手段になりましたね。Excel並みに当たり前になりました。直接お客様の案件に対応する開発部門は、人事総務部や私のいる開発管理部といった社内の業務効率化を図る部署ほどには普及しておらず、各部署で浸透率が違うという課題は残りますが、Excelは基本的に利用しなくなりました。
−Excel並みにという「当たり前」のレベル感がすごいですね。「kintoneマスター」は増えましたか?
AWARD登壇時は全社員の25%でしたが、今は40%に迫ってきました。勉強会を定期的に開催してアプリの作成方法を学んでもらい、タスクフォースでkintoneの活用方法を話し合ってもらうことで、kintoneマスターは着実に増えています。最終目標は、社長以外の全社員のマスター化ですね(笑)。
ユーザー自身が社内システムを改善できるよう、kintoneの構成を変更。担当の引き継ぎは手間いらず。
−kintoneマスターを生み出す基盤作りが、学習と活用の二本立てで進んでいますね。社内のkintone活用方法に変化はありましたか。
todos(※1)の管理体制が大きく変わりましたね。以前は各担当者からの要望を基に、私がアプリを修正していました。
※1 社内案件管理ツールの総称、kintone上で運用されている。武富氏が入社2年目にtodosの基盤移行を命じられたことが、kintone導入のきっかけだった。詳細は事例をチェック。
−各部署の要望全てに対応となると、なかなか大きなタスクですね。
はい。todosの管理者を引き継いだのですが、新任者が誰でもアプリを触れる場所にテストアプリを配置し、今はそのアプリを使っている人が、自分たちの使いやすいようにフィールドの追加や配置の変更などを行っています。図で表すとこんな感じですね。(ホワイトボードにささっと構成図を描いてくださいました。)
−おー、わかりやすい!
修正されたテストアプリをtodosのテストアプリにどう反映するか、手作業なのかtodos環境で利用しているgusuku(※2)を利用するのかは、新任者の今後の検討課題ですが、よりスピード感のある、現場の実情に沿った社内システムの構築体制が整いつつあります。
※2 アールスリーインスティテュートが提供するkintoneの開発プラットフォーム。
−えっ!いいんですか?
(ということで急遽、現管理者の宮嶋美穂さんと、お二人の上司である部長の尾崎有希枝さんにご参加いただくことになりました。todosの引き継ぎエピソードと、今後の展望について伺うことに。)
−突然お呼びたてしたのに、快くお越しいただきましてありがとうございます。todosの管理者を引き継がれた宮嶋さんから、引き継ぎのポイントやkintoneの感想をいただきたいです。
宮嶋氏:ほぼほぼ出来上がって運用が回っている状況だったこともあり、引き継ぎはとてもカンタンでした。kintoneのいいところですね。通常、システムの運用を引き継ぐときは膨大な仕様書を用意してわかりやすく説明し、かつ、そのシステムを構築している言語やサーバーの機能まで理解する必要がありますよね。kintoneはそういったことが一切不要で、設定画面を見ればすぐにわかるので、「設定画面を見たらわかるから!」の一言で終わりましたね(笑)。
kintoneユーザー支援サービス始めました!
−kintoneに関して、社外への取り組みがあるとお聞きしたのですが。
武富氏:はい!6/1に、kintoneユーザーを支援するサービス「クラウドコレクション for kintone」をリリースしました。ライセンス販売や研修の実施、プラグインの提供など、kintoneの導入から運用までをトータルでサポートします。
−kintoneの支援サービス!きっかけはなんだったのですか。
武富氏:kintoneを導入してからいくつもkintoneのイベントに参加して、参加者の方から「kintoneを導入したはいいが、どう活用したらいいかわからない」「一人で管理しているので時間的な余裕がなく、いつもアプリストアやテンプレートのアプリを利用している」など、kintoneの活用方法に悩む人の声を聞きました。
−参加者の声がヒントになったと。
武富氏:はい。「kintoneを広めるための社内の取り組みは、そのまま他の会社でも必要かもしれない」という思いを強くしました。kintoneを導入したばかりの人やこれから検討する人に、自分たちが欲しかった教育や導入サポートのサービスを提供したい、という想いでしたね。
−若手社員である武富さんがプロジェクトの立案からプレスリリースまでを手掛けるには、社内調整などご苦労はなかったですか。
武富氏:本来、特定のターゲットのお客様に提供することを前提に、一から企画するのがサービスだと思うんです。しかしkintoneについては、私たちがすでにユーザーとして利用しているので、勉強会もプラグインも、自分たちのためにやってみて・作ってみてよかったものを提供してはどうか、というスタンスで企画を始めました。
−すでにあるもの、社内で実績のあるものが商材なのですもんね。
武富氏:そうなんです。すでに社内で役に立ったものなので、サービス化して全然成功しなくてもマイナスではないだろう、という考え方で始めたので、経営層の説得材料を集めたり社内調整をしたりという苦労はなかったですね。もしかしたら尾崎が陰でいろいろとサポートしてくれていたのかもしれません。 (ここで武富さんがチラリと尾崎さんに視線を向ける。)
−尾崎さん、いかがですか(笑)。
尾崎氏:そうですね、、(笑)。今回は私たち自身がユーザーとして試行錯誤しながらkintoneの導入を進めてきた、そのノウハウをお客様に提供する、というコンセプトのサービスです。それでも新しいことをするって、特に若手社員にはハードルが高くパワーもいるものなのですが、彼女はそのハードルの高さを全く意識することなく進めてくれました。周りからの見られ方とか、自分が初めて取り組むことに対して、普通の同年代の人だと多少不安はあるものですが、彼女はとても前向きにアグレッシブに、サラっと進めてくれましたね。なので、逆に「社内だけに留めおくのはもったいない」と思っています。
今後の「人類kintoneマスター化計画」やいかに!?
−なるほど、、パワーのいるサービス化よりさらにパワフルで普通じゃない武富さん(笑)、最後に今後の展望を教えてください。
武富氏:これまではtodosの管理と社内勉強会の二足のわらじでしたが、宮嶋にtodosの担当を引き継いだので、社内でのkintone普及を進めていくことに加えて、新サービスをベースにまずはkintoneを関西に広めていくことに注力していきたいです。最初のターゲットは、「200名規模の会社で、全くシステムのことがわからない人事の女の人」ですね(笑)。同じ道を通ってきたユーザーだからこそわかるユーザーの悩みを、お客様に寄り添って解決していきたいです。開発者もアサインされたので、秋には新しいプラグインも発売予定です!
kintoneとともに社会人生活があるといっても過言ではない武富氏のお話は、臨場感ありとても具体的でパワフルで、あっという間のひとときでした。社内活動の域から飛び出しサービス化した「人類kintoneマスター化計画」、関西地域への普及をマイルストーンに、全国制覇も夢ではない!?今後の展開に注目していきたいです。