【となキン】製造業でkintoneを使い倒す!凄腕専務のkintone活用術とは
最近、子供に「竹馬の乗り方教えてよ!」と言われ、俺って竹馬乗れなかったんだ・・・という衝撃的事実に愕然としている40歳のカズです!(誰か竹馬の乗り方教えてください)
今回は、竹・木製品の製造販売をされている仲吉商事 専務取締役の屋田さんにお話を伺いました。
仲吉商事は中国国内に広大な竹林を保有し、そこから採取した竹を使って、割り箸等の竹製品を製造販売している会社です。割り箸は、日本の大手コンビニチェーンや外食にも提供しており、シェアは4割を超えているとのこと!皆さんも一度は触れたことがあるのではないでしょうか?
現在は竹製品の自社ブランドも立ち上げ、子供向け竹食器ブランド「agney*」、高級竹食器ブランド「RIVERET」を埼玉県越谷市の自社工場で製造し展開。私も実際に食器を手にとってみましたが、非常に精巧な作りで、日本のモノ作りの"力"を実感できる素晴らしい食器でした。興味のある方は是非チェックしてみてください!
そんな屋田さんにkintoneのことを聞いてみました!
モノ作りも情報共有が命!
−kintoneを知ったのはどういうきっかけだったんですか?
元々、サイボウズのメールワイズを使っていて、その流れでkintoneを知りました。社外とのやり取りはメールワイズで効率化できていたのですが、社内での情報共有に課題を感じていまして、何か良い製品はないかと探していたところ、kintoneに出会ったんです。
-社内の情報共有に課題を感じていたとのことですが、具体的にどんなことですか?
当社は製造業なので、工場と本社間でのやり取りが盛んに行われていました。
そのやり取りをkintone導入前はExcel+メールで行っていたので、「Excelファイルのバージョン管理問題」に直面していました。最新の情報が入ったファイルを送ったはずなのに、以前の情報ファイルを送ってしまった・・・といった問題です。それにより、発注ミスや製造ミスが多発していました。
また、海外にも工場があるのですが、現地社員とのやり取りにも課題を感じていました。ただでさえ「言語の壁」という問題があるのですが、加えて情報のフォーマットが整備されていなかったので、5w1hで物事を整理して把握することができませんでした。いつ、どこで、誰が、何をやっているのかが全く分からない状態で、現場が混乱していました・・・
−なるほど、かなり深刻な課題意識をもってkintoneを導入したんですね
そうですね。製造業は生産、加工、販売という工程を進める上で、関わる人間が大勢います。そして、そういった関係者同士の情報共有が上手くいかないと「いいモノは作れない!」と実感しています。いくら良い素材やそれを加工する職人がいたとしても、関係者同士の情報共有が上手く行かないと、中途半端なモノ作りで終わってしまう。
よって、モノ作りは"情報共有が命!"と常日頃から感じており、それを効率化するツールを必死で探していました。
製造業の基幹業務を全てkintoneで実現!
−その課題を解決するのがkintoneだったんですね。実際に使ってみてどうでしたか?
まず、私が主体となってkintoneを使ってみたのですが、操作画面の親しみ易さ、分かり易さは秀逸でしたね。すぐに操作になれることができました。元々、業務ツールとしてファイルメーカーやアクセスを使っていたので、現場の社員もスムーズにkintoneを使いこなせるようになりました。また、kintoneは多言語表記にも対応しているので、海外工場の社員にも即日使ってもらうことができました。
−おお、導入はかなりスムーズだったんですね。具体的にはどのようなアプリを使っているんですか?
当社の大半の業務はkintoneでアプリ化しています。基幹システム=kintoneといった状態です。大まかにいうと商談、見積、受注、出荷、請求という各工程ごとにアプリを作成し、kintoneで一元管理しています。その他には、日頃の業務改善のアイデアを集約する「改善・アイデア箱」や各人のやるべきタスクを管理する「チームタスク管理」、工業設備の保守・メンテンス管理を行う「工場設備管理」アプリ等を作って業務を遂行しています。
−工場設備の管理にもkintoneを使っているんですね!製造業ならではな感じですね
具体的には工場機械の保守・メンテンナンス情報を記録しているのですが、この機械はいつ購入して、いつ点検および掃除をしたのか、次の保守点検はいつ行えばいいのかを写真付きで管理しています。その他にも60くらいのアプリを作って、大半の業務をkintone上で行っています。
週4日工場に行っていたのが週1日に!
−製造業の現場でkintoneを使い倒してもらっている印象ですが、その他の導入効果はありましたか?
当社ではWebサイトの運営を自社で行っているのですが、kintoneを導入してからはWebプログラマーは在宅勤務可にしました。自宅からkintoneにアクセスすれば、業務に必要な情報が入手できるので、在宅でも仕事を進められるようになりました。
−kintoneで働き方改革も実践されているんですね。ちなみに、屋田さん個人としてはいかがですか?
kintoneを導入する前は週4日工場に足を運んで、現場の社員がどういう働き方をしているか把握しに行ってしましたが、kintoneを導入してからは週1回になりました。kintoneを見れば、工場でどんな風に業務を進めているのか、どんな問題がおきているのかが手に取るように分かるので、工場に行く必要がなくなったんです。
−それは、ものすごい業務改善効果ですね!大活躍のkintoneですが、これからもっと用途を広げていきたいという思いはありますか?
kintoneと機械設備を連携させたいですね!当社の竹製品は、様々なオリジナル加工サービスを行っていますが、それをkintoneで自動化できたらと考えています。kintoneと設備システムをダイレクトに繋げてより早く、効率的に加工ができるようにしたいです。効率が上がれば品質の更なる改善に時間を割くことが可能になりますので。
−ありがとうございます!機械との連携、夢が広がりますね!今後もこの調子でkintoneを使い倒してください
はい、製造業においてkintoneでできることはまだまだ沢山あると思います!自分の感覚では、まだやりたいことの5割り程度しか実現できていませんけどね(笑)
〜取材後記〜
「モノ作りも情報共有が命!」という言葉が印象的でした。最近、日本のモノ作りは元気がないような話を良く聞きますが、製造業の現場で"情報共有"をより一層推進することができれば、「モノ作り大国ニッポン」を再建できるのではと感じました。屋田さんのkintone活用術は、そのお手本となるような取り組みですので、是非この調子でkintoneを使い倒していってください!今回はご協力いただきまして、ありがとうございました!